Doctors Voice vol.8
Doctors Voice vol.8
恩師から受け継いだ「患者様のために最善を尽くす」精神、
海外の最新治療の知見を臨床に反映する
既成概念にとらわれず、
論文から得た知見を
迅速に臨床の場へ
レディースクリニックマリアヴィラ
院長
平松 久和 先生
― アイアールエックス・メディシンのサービスを利用して、
未承認治療薬/海外医薬品を使用し治療することに至った背景を教えてください。
恩師・菊池教授の背中と、飽くなき探究心
最大のきっかけは、大学時代の恩師である菊池元教授の影響です。先生は定年退官後に「大木記念 女性のための菊池がんクリニック」(2005~2022年)を開院されましたが、そこでは日本で未承認の抗がん剤であっても、海外文献から有望なものを自ら検索して取り寄せ、日帰りで治療を行うなど、素晴らしい成果を上げられていました。大学という組織の規制に縛られず、純粋に「目の前の患者さんのために新しいことを取り入れる」という姿勢を間近で見て、非常に強い刺激を受けました。
また、防衛医科大学校時代の同級生の多くが教授として世界的に活躍していることも、私にとって大きな励みになっています。私自身も開業医という立場ではありますが、彼らに負けないよう常に研鑽を積み、利用可能な海外医薬品を積極的に取り寄せることで、患者様のお役に立ちたいと考えたのです。
また、もともと英語が好きだったこともあり、海外の論文を読むことは苦になりません。かつては「IMTカレッジ」※という、海外論文の抄録を届けてくれるサービスを熱心に活用して勉強していました。現在も、その探究心を持ち続け、最新の治療知見を臨床に反映させることを大切にしています。
※IMT College | 国際医療技術研究所
http://www.imtcollege.org/college/
― この治療を行って成功したこと、ポジティブな結果はございますか。
ドラッグラグを埋め、治療の成功率と利便性を高める
開院当初から、海外医薬品の有用性は実感していました。例えば、現在は国内でも普及している「フェマーラ」ですが、日本で未発売だった当時から、私は海外の知見を元に輸入し、排卵誘発目的で使用していました。また、子宮頸がんワクチンの「ガーダシル」も、国内発売前に自分自身に接種し、その有効性と安全性を確認した上で導入を検討した経験があります。
現在、特に力を入れているのが、緊急避妊薬「エラワン(EllaOne)」の導入です。国内で一般的に使用されているノルレボ等の薬剤は、性交渉後72時間以内の服用が推奨されていますが、海外で標準的に使われているエラワンは120時間(5日間)まで有効性が維持されます。
実際に、来院が少し遅れてしまった患者様に対しても、エラワンという選択肢があることで、より確実な避妊機会を提供できています。また、同じ時間内での比較でもエラワンの方が非妊効果が高いというデータもあり、患者様に寄り添った質の高い治療の実現につながっています。今後は、120時間という猶予を活かし、郵送による対応が可能なオンライン診療での活用も視野に入れています。
― 治療中に直面した課題や困難、およびその克服についてお聞かせください。
リスクを正しく伝え、信頼関係を築く
海外医薬品を使用する上で避けて通れないのが、「医薬品副作用被害救済制度」※の対象外であるという点です。万が一重篤な副作用が起きた際、国内承認薬のような公的な補償が受けられないことは、患者様にとって不安要素になり得ます。
そのため、診察時にはこのリスクについて必ず丁寧にご説明しています。幸い、現在メインで扱っている緊急避妊薬に関しては、重篤な副作用の報告は極めて稀であるため、「まず心配はない」という見通しをお伝えすることで、多くの方は納得して選択されます。かつてフェマーラを導入した際も、「日本では乳がんの薬として認識されているが、海外では不妊治療でこれだけの成果がある」とエビデンスを元に説明し、信頼を得てきました。
医療者として、情報の透明性を確保しつつ、海外の豊富な使用実績に基づいた安心感を提供することが、ハードルを乗り越える鍵だと考えています。
※医薬品副作用被害救済制度 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/kenkouhigai_camp/
― 弊社サービスをご利用いただいたご感想をお聞かせください。
長年の実績がもたらす「安心感」と「利便性」
以前利用していた輸入代行業者が取り扱いをやめてしまった際、迷わずアイアールエックスさんに切り替えました。開業当時から貴社の存在は知っていましたし、20年以上にわたる事業継続という「長くサービス提供をされている安心感」は、医療機関にとって非常に大きな選定基準になります。
輸入に伴う煩雑な事務手続きをすべてお任せできるので、診療に集中できる点は大変助かっています。昨今の歴史的な円安などの影響で調達環境は厳しい面もあるかと思いますが、パートナーとして信頼しています。
― 未承認治療薬/海外医薬品による治療を検討している医師へのアドバイスをお願いします。
患者様の期待に応え、クリニックの差別化を図る
現在はインターネットの普及により、患者様ご自身が病気や治療法について、医師以上に詳しく調べて来院されることも珍しくありません。そのような情報感度の高い患者様に対して、「海外ではこれが標準治療です」と提示できることは、医師としての専門性を示し、深い信頼関係を築く強力な手段になります。
「手続きが面倒そう」「リスクが怖い」と二の足を踏む先生もいらっしゃるかもしれませんが、信頼できる調達ルートさえ確保できれば、海外で十分な有効性が報告されている薬剤にトライする価値は十二分にあります。特に自由診療の割合が高い開業医にとっては、大学病院のような複雑な審査プロセスを介さず、自身の裁量で迅速に新しい治療を導入できる点は大きなメリットです。
まずは、自院の専門領域において「患者様が本当に求めているが、国内ではまだ手に入りにくいもの」は何かを探ることから始めてみてはいかがでしょうか。
お話のまとめ
■お話を伺った方
レディースクリニック マリアヴィラ
院長 平松 久和 先生
■施設情報
レディースクリニック マリアヴィラ
https://maria-villa.jp/
東京都東大和市上北台1-2-14 上北台メディカルビル4階
多摩モノレール上北台駅下車徒歩0分
■専門分野
一般不妊治療(非ART)、婦人科一般、更年期障害、不妊検査、日帰り手術など。
25年以上の医師生活を通じ、婦人科癌治療、腹腔鏡手術、産科麻酔など多岐にわたる経験を持つ。
■主な資格
医学博士
厚労省認定麻酔科標榜医
日本産婦人科学会産婦人科専門医
日本生殖医学会会員
日本エンドメトリオーシス学会会員
日本性科学会会員